HOME診療案内OCT(光干渉断層計)

当院ではOCTを導入しています。
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緑内障の診断について

従来、緑内障の診断は、「眼圧の高さを測る」「眼底検査で視神経乳頭陥凹の大きさを見る」「視野検査で視野の欠損を確認する」この3つの検査で、眼科医が個人の経験やスキルから判断していました。しかし、・・・
  1. 眼圧の高低は、人によって基準が異なる。先天的な要因もある。また、眼圧が低くても緑内障は、発症する。(正常眼圧緑内障)
  2. 視神経乳頭陥凹の大きさも、個人によってばらつきがあり、従来の眼底検査だけでは、緑内障であるかどうか判断しづらいものもある。
  3. 視野検査は、視神経が30%程度損傷しないと視野欠損が起きないため、初期の損傷は発見できない。つまり、視野欠損が判明した時点で最低30%程度の視神経はすでに死滅しているということになります。
  4. 3の視野検査については、被験者が見えたかどうかを判断する(自覚検査)ため、被験者の当日の体調や集中力にも影響するため、有る程度の経過観察も必要になります。(診断を下すのに時間がかかります)

上記14でも解るように、診断はかなり難しく、また確固たる指標のようなものもありませんでした。

緑内障だと判明すれば、点眼薬等により眼圧を下げ、出来る限り視神経に損傷を与えないようにすれば進行を抑えることが可能です。その治療を継続さえすれば、失明することは、めったにありません。ただ、一度死滅してしまった視神経は、回復することは有りませんので、患者さんとしては必要が有れば、出来る限り早期に治療を始めるべきです。しかし、若干の副作用もあることから必要が無ければ経過観察に留めておきたいのが本音でしょう。
これらの問題を解決したのが「OCT(光干渉断層計)」です。

OCTって・・・?

光干渉断層計=3次元眼底像撮影装置。簡単に言えば、従来の検査技術をレントゲン(X線)撮影と例えるとこちらは、CT(コンピュータ断層撮影)とかMRI(磁気共鳴画像)ということになります。
この検査で、視野欠損が生じる前の段階の視神経の損傷(30%未満)もはっきりと視覚的に識別できるようになりました。従来は、視野欠損が生じた時点で、30%程度の視神経が損傷(死滅)していると認知するだけでした。また、被験者が見えているか否か判断する検査(自覚検査)であることを加味すると、経過観察も必要で、わずらわしかった検査と難しかったその診断が、検査は1~2分で終わり、直後にその画像を解析することにより緑内障の診断が可能に、より明確になりました。また、緑内障診断以外にも糖尿病性網膜症診断など、他にも様々な検査に役立ちます。

OCT検査(眼底三次元画像解析)のしくみ

調整中

OCT検査(眼底三次元画像解析)をおすすめしたい方

眼圧の高い方に効果がありますが、眼圧の高くない正常眼圧緑内障の方にも効果があります。いづれの場合も視野の悪化を防ぐために、さらに眼圧を下げることが必要となるためです。また、副作用がほとんどないため様々な人が治療を受けることができます。
  1. 定期検診や人間ドックで「眼底検査」の必要性を指摘された方。
  2. 眼圧が高い方
  3. 血縁者が緑内障を患っている方
  4. 近視の強い方
  5. 緑内障の疑いが有ると言われ「眼圧」「眼底」「視野」の検査はすでに受けたが、結果が微妙で治療には至っておられない方や、治療に踏み切れないでおられる方
  6. 従来の緑内障検査結果や診断に不満をお持ちの方
    等の方々が対象となります。
  7. 糖尿病の方(糖尿病性網膜症)

OCT検査(眼底三次元画像解析)にかかる費用

初診日、即日検査が可能です。特に予約の必要はありません。検査は、必要に応じて行いますが、1割負担の方は200円、3割負担の方は600円です。